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創ろう、文豪筆みくじ(おもしろいもの)

 こんにちは、浮草堂です。

 20キロ超の筆を抱え、バスに乗車しました。
 行楽に向かう老人が、奥さんに「中国人やで」とささやきます。
 まるで気になりません。
 わたくしは今からおもしろいものを作るのですから。
 キャリーとリュックと風呂敷を抱えて、10分席を譲ってくれない女は中国人に違いない。70年以上生きてそんなちっちゃい思考しかできない人が、どこに遊びに行こうとも。 
 わたくしが今から作るもののおもしろさにはかなわないし。なにより貴様が行楽に行ける社会保障制度は、インバウンド様によって支えられているんだ。今後中国人を見たら三伏しろ。わたくしを見たら三回回ってワンと言え。ここは観光が産業だ!

 めちゃくちゃ気にしてんじゃねえか。

 虚部分がデカすぎる虚勢をはって帰宅しました。ドストエフスキィ全集の隣に筆を積みました。
 うるせえ、クソジジイ。おもしろいモン作るぞ。
 

 ことの発端は何十年もさかのぼり。
 ママンの実家が筆屋を営んでいたことに始まります。
 そして、筆屋をたたむことに続き。
 祖母が死に。
 大量の使用可不可ごちゃまぜ在庫が見つかったことで終わります。
 何十年もの歳月を4行でまとめる、真田丸式テクニック。
 
 そして不詳の孫が、「きたきたきた! 降りてきた! くれ! それくれ!」と、申し出たわけです。ついでに祖父のドストエフスキィ全集(戦前刊)もパクってきたわけです。
 さて、何を作ろうとしているかと申しますと。

 文豪筆みくじ!

 近代古典中心に、名作をオマージュしたSSを書き。
 それを筆に巻いて、健康運だの恋愛運だの金運だののおみくじにしようとしているのです。もちろん、その運勢にもちなんだSSをおみくじに。
 やっばい! 想像するだけでおもしろい!
 さあて、どの作品を元ネタにしよっかなー。やっぱりメジャーなヤツの方がいいな。わかりやすいし。後、縁起が悪そうなのはパスで。
 ……。
 太宰治と芥川龍之介を封印しました。
 確かに一番メジャーな方々ですが! この先生方の名前といっしょに「大吉でーす♡」とか書いてあっても!
「嘘ついてんじゃねえや」
 としか!
 
 ジョーカーを封じても、意外とサクサクきまります。健康運、恋愛運、旅行運、勝負運、家庭運。おー、きたきたきた! アイデアがきた!
 さっくりと5種のあらすじと作品ができました。
 はははは、バスのジジイめ、ざまあみろ。これが実力ってモンよ。三回回ってワンと言いに来るがよい。残すは金運だけ……。金運!?
 
 すみません、わたくしが増長しておりました。反省しています。どうかお助けを。

 一気に手のひらを返しましたが、思い出してください。

 近代古典のお金に関する描写って。

 まだマシなパターン
「こういったものを売り払い、またあちこちで頭を下げて、どうにか金を工面した」

 読者が「お前ええええッ!」ってなるパターン
「兄さん、そのお金は最後のお金なの! 行かないで兄さん!」
「安心おしリーザ。兄さんがちゃんと金を増やしてくるから。お前はなんにも心配しなくていいんだ」
「お願い兄さん! もう賭博はやめて! お願いよ!」


 だいたいこんなカンジじゃないですか!

 っていうか、お金に困ってないときはお金の話とかしない! ごく自然に金持ち! ちくしょう! 志賀直哉は健康運で使ってしまったんだ! 山手線にはねられても生還した男だから!

 本棚とKindleをめぐり困り、カネカネカネとブツブツ呟き、気づけば元の場所に戻っております。
 隣には筆の山。隣にはドストエフスキィ。
 わたくしの祖母は絵に描いたような阿波女で、嫁ぎ先の筆屋をたたんで別の商売を始め、家を建て、娘を3人とも大学に行かせた烈婦でした。
 孫たちの中で最も学歴も収入も低いわたくしを「一番の孫」と扱っていた、それだけが烈婦らしからぬところ。
 隣の祖父はとにかく金を稼げない男で、本を読むだけがとりえと申しますか。悪くないところがそこしかない。母たち三姉妹が「……えーと……。まあ、顔はよかったよ」と、かなり考えてハモる男でした。しかも、音速で「アル中になる前の話やけど」がつく。
 この「……えーと~」が出るときは、必ず祖母はなぜあの祖父にベタ惚れだったのか? というクエスチョンについて考えるときです。スタート地点で「だめんず好き」が見えているクエスチョンについて考えるときに。
 つくづくと眺めるに、祖母が遺したものは商売道具であり。これが無価値なのは現在になってようやくそうなったのです。
 対して祖父が遺したものは、祖父の生涯通じて無駄遣いとしか扱われなかった。若い祖父が、かなりの無理をして購入した全集。
 戦前の奈良に扱っている店はほとんどなかったでしょう。
 金を稼げない若造は、でっかい背嚢を背負って京都か大阪に行き。えっちらおっちら重たい背嚢を背負って帰宅し。全巻は買えない懐事情について考え。両親に小言を食らい。

 やかましいわ、おもしろいんやこれは。

 ああ、そうか「一番似ていた」のか。

 金運は店の話にしよう。商売と書物の話にしよう。決まってしまえば、もうきてしまう。書き始める。

 こうしてできたおみくじがこちら(クリック/タップで大きくなります)。
文豪筆みくじ(元画像)
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 今回の記事で読者が「お前ええええッ!」ってなるパターンとして掲載した元ネタはこちらです。

 コンプレックスこじらせ少年アルカージィ君がかわいいですよ!

 ではでは See you!

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