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貴方の子が、「どうして〇〇ちゃん家は〇〇なのに、うちはできないの?」と言ったら~統合失調症の母を持って~

 どうも、浮草堂です。今日はちょっと真面目な話を書きます。
 本日、浮草堂は母より手紙を受け取りました。
内容要約『初めて話しますが、お母さんが一人で怒ったり、叫んだりしている事がありますが、それは化け物と会話しているせいなのです。この事は、主治医と市役所の職員と貴女しか知らない事です』
 はい、母は統合失調症です。
 化け物がいるというのは妄想です。
 っていうか、この妄想については、症状が酷い時の母が実はポロポロ零したりしているので、私は既に知っていました。
 ですので、「いや、まあ、知ってたけどね」みたいなさらーとしたリアクションをしておきました。
 私に伝えておこう、と云う気になったのは、たぶん、私を信用したって事だと思います。
 これだけ書くと、ものすごい危険人物を母親に持っているんだー! と思われる方もいるかもしれませんが、母は暴れたりしません。
 精神科にかかっている、というと、「いきなり暴れ出すかもしれない」と思っている人が多い事は浮草堂も知っています。
 だって、浮草堂さん、バイトの面接で精神科に入院していたと話すと、「暴れ出したりしない?」って聞かれて落ちる事がしょっちゅうあったから。
 確かに、精神科にかかっている患者でいきなり暴れ出す人はいます。
 しかし、たいていの患者、特に現在入院しているという状態でない患者に、「いきなり暴れ出す」という症状がある人はほとんどいません。
 少なくとも、20年近く精神科の個人病院を受診していて、いきなり暴れ出した人は見た事がありません。
 何故なら、「いきなり暴れ出す」くらい症状が重い人は、基本的に入院中だからです。
 入院してない精神科に受診している患者から、(精神的には別ですが)肉体的に突然危害を加えられる事はほぼ無いと言って良いでしょう。
 と、これは前置きです。
 本題は、「良い子過ぎる子の危険」とでも言いましょうか。
 皆さんは、西尾維新の化物語シリーズをご覧になった事があるでしょうか?
 アニメにもなったので、ご存じの方も多いと思います。
 そこに出てくる羽川翼という女の子。
 この子と、うちの母がよく似ているのです。
 顔がじゃない。顔はね、うちの母はぽっちゃりというか、二重顎のAカップです。か、可愛くはあるよ!?
 この羽川翼という子は、寝る部屋を与えられず(父親が書斎を持っているような広さの家で)、廊下で寝起きするような虐待を与えられて育っています。
 しかし、ものすごく優等生で、いつも優しく、「正しい事しか言わない」のです。
 何故かというと、この羽川翼という子は、自分が感じたストレス、嫉妬、不満、怒り、そう云ったマイナスの感情を全て「怪異」という「別の自分」に押し付けて育ったから。
 この「別の羽川翼」たる怪異が事件を起こすのが化物語シリーズ「猫物語」のストーリーな訳で、これがまた面白いのです。おススメしておきます。それはそれ。
 この物語では実在する「怪異」としてマイナスの感情を引き受けていたモノ。
 それが母にとっては「妄想の化け物」という非実在のものになったのではないか? と推測します。
 母の実家は、共働きと言えば聞こえは言いのですが、祖父はアル中でほとんど働かず、祖母は家計の支えであるクリーニング店に構いっぱなし。数少ない休日は、祖父母曾祖父母共に天理教に費やし、子供たちに構う事はほとんどないという、かなり問題を抱えた家庭でした。
 今思えば、祖父はおそらくADHDなのですが、死んだ今となっては確認しようがありません。
 母はその家の三姉妹の次女として育ちました。
 祖母はいつも褒めていました。
「この子は何も言わん子や」
 要するに、不平不満を一切言わない子、という意味です。
 しかし、しかしです。
 家が散らかりすぎて、恥ずかしくて友達を家に呼べないような子供時代を過ごして、不平不満を一切言わないというのは、逆に異常なのではないでしょうか?
 友達を家に呼べなくては、結果的に友達も当然減ります。何故なら、子供なんてうるさくて散らかす存在が一方的に遊びに来られるのを、友達の親が迷惑がるからです。
 浮草堂も子供時代、家が散らかり過ぎ、母が病気、父親が家で昼間から酒飲んでるの三点セットで友達を家に呼べなかったので、「次は美奈ちゃん家に遊びに行かせて貰ったら?」とやんわりと友達の親に「うちでばっかり遊ぶな」と言われる度に、その友達の家に行くのをやめていきました。
 しかし、「どうして〇〇ちゃんの家は友達を呼べるのに、うちは呼べないの?」「どうして〇〇ちゃんの家のお母さんは毎日ごはん作ってくれるのに、うちでは私がしょちゅう作るの?」「どうして〇〇ちゃん家のお父さんは毎日会社に行くのに、うちのお父さんはずっとお仕事休んでるの?」とは、言えませんでした。
 私にとって両親はそんな事を言ってしまっては、すぐに自殺してしまうだろう、と思わせる、弱い存在だったからです。
 内心、いつも「ふつう」の両親を持った同級生に嫉妬していましたし、弱い両親を憎んだり、恨んだりしていました。
 成長後、私はその恨みや、怒りを自殺未遂という形で表現するようになります。言葉で表現できるようになったのは、ごく最近です。
 これまたしかし、母にはその自殺未遂という形の表現も無かったのです。
 余談ですが、母の姉である長女は思春期を迎えると同時に親に反発し全寮制の高校へ、妹の三女はめっためたに散らかってても平気で友達を家に呼んでいたそうです。結果長女は超整理整頓マニアになりましたが、三女のお宅は「絶対に人には見せられへんなんでも放り込んである部屋」が自宅に……。
 母が成長する過程で、「悪人」というものに出会わず(少なくとも本人は悪人と認識しておらず)、生きてきたのも大きいでしょう。
 働かない、アル中、毎日言葉の暴力というクズとしか言いようがない私の父ですが、母は「お父さんも良いとこあったんやで」と「悪人」であったと認識していません。
 母にとって、「悪人」とはテレビに出てくる人。自分が出会う人には存在しなかったのです。
 こんな最近のエピソードがあります。
 10年前、父は飲酒運転で交通事故を起こし、一人の女性にむち打ちを負わせました。
 その女性が、10年も経った現在、当時示談金を受け取って、「これ以上は請求しません」という証文を交わしているにも関わらず、「あの事故のむち打ちで10年苦しんだ。お詫びとして10万円払え」と言ってきました。
 10年間むち打ちで苦しんだなら、その間に一切連絡が無いのも変な話ですし、そもそも、むち打ち程度で10年も苦しむ事自体がおかしいです。
 父がしたのは確かに許されない事なのは前提で。
 どう考えても、ゆすりたかりの類ですし、こういうものは一度払うと何度も「また具合が悪くなった」と言って請求が来るものです。
 この女性を母は、頭から信じました。
「この人は嘘を吐くような人じゃない。お金を払わないと人としてどうかと思うし、怒らせると思う」
 私が止めなければ、母は金を散々搾り取られていたでしょう。(ちな、私は「この人はちゃんとお金を受け取るんでも書類を作らんとあかんの知らんねやと思うわ。払うにしても、ちゃんと書類を作らんな」と母を騙して法テラスに連れて行き、「一度払ったら永遠に請求が来ると思います」と弁護士に相談して、弁護士から手紙を書いて貰いました。よくこの母からこんな悪・即・斬みたいな娘ができたものです)
 こんな感じで、母は「悪人」という存在が信じられません。唯一の例外を除いては。
 妹が生まれてすぐ(私と妹は一歳半しか離れていない姉妹です)、母は父の両親と同居を始めました。
 またこの父方の祖母というのが、発達障害の気がある人。また、祖父は超几帳面で、片付けやきっちりするという事が超絶的に苦手な母には、とても居づらい家でした。しかも夫はクズ。当時は働いていましたが、妄想の事を、母は父は知らないと思っている、つまり相談していないところから、どれだけ頼りなかったか明白です。
 父の頼りないエピソードとしては、私が7歳の頃、母が幻聴で「今から貴女は死になさい」と聞き、ふらっと夜中に何処かに一人で行ってしまった事があったのですが。
 その時、私と妹を除く一家全員が母を探しに行った為、妹を励ましながら不安な夜を子供だけで過ごした7歳の私に、「お母さんはな、貴女は今から死になさいって声を聴いて出て行ってしまったんや」とそのまま話してフォローもしなかった事から窺えると思います。
 おかげで私は今も、深夜母親が起きていると、「また何処かに死にに行ってしまうんではないだろうか?」と不安になります。親父、地獄に落ちているだろうが、私があの世に行ったら、もう一度この手で殺してやる。
 話を戻すと、同居を始めてすぐ、母は学習塾でバイトを始めました。
 そこに居たのです。生まれて初めて出会った「悪人」が。
 母は詳細を語りませんが、初めて人の「悪意」という者に触れた経験だったのでしょう。
 居心地の悪い家庭、頼りにならない夫、幼い赤ん坊二人、そしてバイト先では「悪人」。
 しかし、母は良い母であろうとしました、良い嫁であろうとしました、良い子であろうとしました。
 自分が感じた恨み、怒り、憎悪、それらはすべて「悪人」がとり憑かせた「化け物」のせいである事にしました。
 こうして、統合失調症となりました。
 家庭が上手くいかないのも「化け物」のせい。
 自分が家事ができないのも「化け物」のせい。
 全部、全部悪い事は「化け物」のせい。
 つまり、私から見れば、「化け物」は悪い出来事の原因全てと母が思い込んでいるモノ、です。
 不平も不満も怒りも、全部「化け物」に怒鳴る。
 何故なら、全部「化け物」のせいだから。
 結局、何が言いたいかと言いますと。
 共働きだったり、片親だったり、病気だったり、とにかく、何処の家庭でも「よその家ではできているのにできない事」があると思います。
 そこで、「何で〇〇ちゃん家はできているのに、うちではできないの?」と我が子に不満を言われたら、ショックを受ける親御さんも多いと思います。
 でも、ちょっと落ち着いて、こう考えてあげてください。
「この子は、ちゃんと嫉妬や不平や不満と云った、マイナスの感情を表現できる子供に育っている」と。
 それが解決できる問題なら、解決するよう努力すればいいですし、どうしても解決できないなら、解決できない理由を怒らず話してあげてください。
 それでその子の不満がどうなるかは、そこまでは私は分かりません。あまりにケースバイケースなので。
 ただ、ご自分のお子様が全く不平不満を言わないようなら、それは危険信号かもしれません。
 どうか気にかけてあげてください。
 マイナスの感情を持っていても良いんだ、それが人間なんだ、と教えてあげてください。
 それが、統合失調症の母を持った私からの願いです。

 最後に、この文章はただの統合失調症患者の娘が感じるままに書いた文章で、医学的根拠は無い事と、全ての統合失調症患者が同じ原因で統合失調症になった訳では無い事も明記しておきます。

 
 ブログ拍手ありがとうございました!

 9月3日 11時 
 9月4日 10時
にパチパチ下さった皆様。ログが流れてしまいましたが(すみません)パチパチ下さった皆様。

 今回はお笑い要素が無くてごめんねごめんねーな浮草堂でした。
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うちにもいます

どうも、親友Aです。
実は、愚父も(私の主治医の、内科と精神科のドクターによると)、
恐らく先天的な精神疾患と、私の素人診断では統合失調症で、
アル中で、嫌な事にまだ生きています。

美奈さんのお母様には一度お会いしただけですが、「全然、普通の人」です。全く普通です。まるっきり普通です。とても「化け物が」とか言いだす方には見えません。若干ぽっちゃりですが。

ていうか、そういう感じで、美奈さんのお母様と、愚父がらみの私の家庭環境について少し長文のコメントを書いたら、投稿の段階で、吹っ飛びました。泣きたくなりました。ぐすん。

とりあえず声を大にして言いたいのは、「精神科通院している人が全員暴れ出したりはしない」「そういう危険性のある人は、既に閉鎖病棟の個室(鍵がかかる)の中」「精神科通院しているからと言って、色眼鏡で見ないで欲しい」「私も双極性障害」でしょうか。

続きは美奈先生の大作「K」のホモエロSSを書いているブログでやろうかと思います。興味があったらご覧下さい。

No title

なにか心にくるものがありました。

私は浮草堂さんのお母様にお会いしたことはありませんが、
いつもこのブログで見ているときや、羽二重餅を
一緒に食べたなどのコメントではこの記事のようなことは
想像できるほどではありませんでした。
(そもそも統失は漫画で学習した程度の知識しか無い)

お母様や浮草堂さんが悩む様子はそこそこ見てきたと思うのですが、
私も人に自分の気持ちを話すことが全くできないに等しかった
(といっても学校行かずに休みたい的な)ので、
こうしてお手紙を浮草堂さんに渡しただけでも何かが改善されたのではと思います。
(記事にあるように、信用されたとか)
逆に「悪いことは自分のせい」と思い込んでもまた鬱などになってしまうと思いますし……。

長々かきましたが、とりあえず、
浮草堂さんたちを見守り続けたいということを伝えたかったのですw

Re: うちにもいます

親友Aさんいらっしゃいませ!
本当に、「嫌な事に」という冠詞がぴったりですよね。

うちの母は「全然、普通の人」に見えますよねえ。まあ、ぽっちゃりではありますが。ぽっちゃりというか太って……恐ろしいよ……うちは典型的な中年になると太る家系なんだ……すみません、取り乱しました。

声を大にして言いたいけど、ネット以外で声を大にしてなかなか言えないんですよね……。まあ、通院している人は安心できる人ですよね。やばいのは通院してないけど病気の人で。

ブログ、また拝見します。

Re: No title

藤崎藍さんいらっしゃいませ!

心にくるものがあったとは、書いて良かったです。
基本的に、「妄想がある以外はただのいい人」ですからねえ、うちの母は。ちょっとおバカさんではありますが。羽二重餅は、母も本当に喜んでいましたよー! ありがとうございます。福井に行かないと買えない。だけどとても美味しい、それが羽二重餅。
自分の気持ちは、徐々に出せるようになっていけば良いと思いますよ。私も出せるようになったのは、藤崎さんくらいの年齢になってからでした。
何かが改善されたんでしょうね、母の中で。たぶん、私が「この子になら話しても大丈夫だ」と思えるようになったのだと思います。

ありがとうございます。今後とも色々あるかと思いますが、苦にならへん程度に見守ってやってください。
プロフィール

浮草堂美奈

Author:浮草堂美奈
小説書きが何か日々喋ってます
サイト キクムラサキ式
サイトに小説掲載中。
同人誌即売会にも、ダークファンタジー小説を引っ提げ出没します。

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